PyCon US 2021初体験レポート「PyCon US 2021でPyConデビュー」

日本時間の5月12日から18日まで、PyCon US 2021がオンラインで開催されました。PyConに初めて参加した感想をお伝えします。


https://us.pycon.org/2021/

PyCon USはPython Software Foundationによって運営されるPyConイベントの1つです。例年であればアメリカ国内に参加者が集うことになりますが、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、バーチャルなイベントになりました。 イベント後の公式発表によると、登録者は2,742名(そのうち2,636名が実際に参加)、スピーカーは100名以上、セッション数は110(ユニークビューは約23,000)、49個のバーチャルブースに約24,000のアクセスがあったということです。 著者は日本のPyCon JPにすら参加したことがありませんでしたが、今回のPyCon USはオンラインで日本からでも参加可能ということで(しかも参加費用が通常よりもお安い)、意を決して飛び込みました。結果として、とても充実した時間を過ごせましたので、この体験を少しでもみなさまにお伝えできればと思います。 PyCon US 2021は5日間の開催でしたが、大きく3部に分かれていました。最初の2日間は体験チュートリアル、次の2日間はトークイベント、最終日はポスターセッションとジョブフェアーです。思っていたよりも早い時期に予約枠が埋まってしまっていたので、次回以降のイベントに参加される方は、早めに予約しておくことをお勧めします。 PyCon US 2021の公式サイトから参加登録をしたあとは、当日まで毎週ニュースレターがメールで届きました。メールが届くたびにカウントダウンのようで、身が引き締まる思いでしたね。参加予定のチュートリアルの講師からは、チュートリアルに必要なソフトウェアを事前にインストールしておく方法についてのメールが届きました。イベントが近づくとオンラインイベント会場へのアクセス方法が書かれたメールが届きました。 こちらがオンラインイベント会場の画面キャプチャーです(すでにセッションが始まっているところです)。 Hubiloというオンラインイベントのプラットフォームサービスが使われていました。


最初にイベント会場に入ると、Python Software Foundationのメンバーからのウェルカム動画が再生されました。あらかたの案内文を読んだあとは、AGENDAメニューで参加したいセッションを選び、スケジュールとして登録をしました。セッションをスケジュールに登録しておくと、開始時間の前にブラウザのアラートでお知らせしてくれます。Googleなどのカレンダーサービスに予定を登録する機能もついていました。 このリマインドの仕組みはオンラインならではですね。過去に著者が参加した物理的な技術イベントでは、参加したいトークをうっかり見逃してしまったり、移動時間が取られて遅刻してしまったりしたことがあったのですが、今回は上手く渡り歩くことができました。 ただ、現地アメリカとの時差があるためイベントの開催が日本の深夜時間帯でしたので、アジア・オセアニアあたりの参加者は大変だったのではないでしょうか。あとから動画を見ることもできますが、トーク中にプレゼンター本人がリアルタイムでチャットに返事をしてくれる醍醐味はやはり捨てがたいですよね。


物理的なセッションでしたら参加者は黙してプレゼンターの話を聞くと思いますが、今回はオンライン。リアルタイムチャットがとても盛んでした。「Great!」「Aww」といったポジティブな合いの手や、トーク終了時の大量の「:clap:」「👏👏👏(拍手アイコン)」コメントがとても良い雰囲気を作ってくれていたと思います。 実用的な部分では、話されている内容についての補足や参考リンクが、プレゼンター本人や参加者から投稿されていてとても便利でした。チャットに流れてくるGitHubのリンクに飛んでスターをつけたり、デモのリンク先に飛んで実物を動かしたりすることができました。これは本当にオンラインならではのアクセシビリティですよね。


トーク後の質疑応答はZOOM(オンラインミーティングツール)でした。最初のKeynoteでは最大で200人以上の人が参加していましたので、多くの人が手を挙げて順番待ちをしていました。主に順番が回ってこない人たちは、チャットでの発言を楽しんでいました。 ほかにオンラインならではのユーザー体験としては、参加者一覧をATTENDEESメニューで見られたことがあります。ここでは自分以外の参加者のアイコンや自己紹介を読むことができました。自分のプロフィールを見てくれた参加者の足あと(ログ)も分かるようになっていました。もちろん参加者同士でのチャットもできますので、参加者同士でもさまざまな交流があったのではないかと想像します。 物理的なイベントと同じようにスポンサーブースもありましたので、イベントが始まる前や、空いた時間に各所を回って何となく過ごしました。PyLadiesのオークションに出品されている商品も見に行きました。日本からも蛇のぬいぐるみが出品されていましたね。オークション自体に参加するためには参加費が必要とのことでしたので、今回は参加を見送りました。 以上が全体的な体験レポートになります。次回のレポートでは、個別のトークの紹介をする予定です。どうぞお楽しみに。 —– 日本バージョンのPyCon JP 2021は10月15日(金)から16日(土)の開催です。形態はオンラインあるいはオンラインと現地のハイブリッドになるそうです。オンラインでしたら遠方の方や、外出しにくい方も参加しやすいのではないでしょうか。どのようなイベントになるのか楽しみですね。 PyCon JP2021に関しては、以下のページをご覧ください。 https://2021.pycon.jp/

 

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