デブサミ2020登壇レポートを公開しました。

2020年2月13日(木)、14日(金)に開催されたDevelopers Summit 2020において、当社代表理事 吉政忠志と、顧問理事 寺田学が登壇し、「Python基礎試験とデータ分析の例題解説~稟議に使えるPython市場データと試験も紹介~」と題した講演を行いました。当日は満席の上、立ち見の方もおり、非常に多くの方にご聴講頂きました。ご来場いただき、ありがとうございました。


Python基礎試験とデータ分析の例題解説 ~稟議に使えるPython市場データと試験も紹介~
本セッションでは、2020年春にリリース予定のデータ分析試験と基礎試験の例題 を解説します。また、社内稟議で使えそうなPython市場データと試験もご紹介します。
登壇者:
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会  代表理事  吉政 忠志
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会  顧問理事  寺田  学
当講演で利用した資料は以下よりダウンロード頂けます。
https://www.pythonic-exam.com/archives/news/devsumi2020wintokyo


◆Pythonエンジニア基礎認定試験の現状(吉政)

Pythonエンジニア基礎認定試験は開始して2年で5千名に受験を頂きました。資格試験は、数十万の受験者がいないと箔がつかないという理由で、今では数十万人もの受験者がいるような有名な試験であっても、最初の3年ほどは苦戦することが多いと言われています。そうした中で、2年で5千名の受験者を獲得したPython基礎試験は快挙ともいえる数字です。

さらに、日経xTECHの国家試験も含めた調査、「今、どの資格を取るべきか」において、1年目は8位だったものが、2年目には3位を獲得しました。

◆Pythonという言語について(吉政)
象徴的な記事として、日経xTECHの記事で、「脱COBOLが進み「Python」がアプリ開発の本命言語に」にて、当会の寺田がインタビューを受けました。色々な言語がある中で、市場の予測として、Pythonと言えばこれまではデータ分析やビッグデータ等でしたが、最近ではその範囲を広げ、Webやアプリケーションにも進むのではないかという予測があります。また基幹言語だと言われることも出てきました。

◆Python求人データ(吉政)
求人数が増えると、多くの開発会社やユーザ企業が今後Pythonの市場が伸びていくと予想した上で求人を出していることの立証になります。
2019年5月時点でのIndeedによる調査では6位にありながら、前回の調査である約一年前(2018年3月)から252%増の22,930件となりました。それ以前は1万件を切っており、伸び率は非常に高いと言えます。翌年の調査時には恐らく、2万5千件程度ではないかと当会としては予測しています。Pythonの求人に関するより詳細な調査データは次のグラフとなります。雇用形態としては正社員が一番多い73%、契約社員10%、派遣社員13%、新卒3%、アルバイト1%でした。


(注意:求人データの集計では、アンケート調査であれば正確なデータが判明しますが、求人情報を元にした集計の場合、給与レンジが500~700万の時には一番低い金額である500万円での集計となってしまうため、低く見えてしまうことがあります。)

◆Pythonicと当協会について(吉政)
開発言語を扱う際、言語ごとのルールであるフィロソフィーがありますが、それを知らないエンジニアが増えていると可能性があります。この状況はPythonのメリットの一つである保守性が失われてしまうことにつながります。さらに、現在、市場に出ているPython本においても、Pythonicという言語の作法に則って書かれているかは疑問だと考えています。そうした状況に懸念を抱き立ち上げられたのが当協会です。正しく言語を理解しなければ、言語の特長は失われ、Pythonのコードは分かりにくいという評価に陥ってしまいます。そうしたことを避けるために、当協会はPythonicを理解した人材が育成されるよう、学習の指針となる試験と教材認定とスクール認定を行い、健全なPython人材育成を支援するべく、日々活動を行っています。

Pythonicとは
認定スクールについて
認定インテグレーター制度について

◆試験について(寺田)

Python3エンジニア認定基礎試験と、今年春からPython3エンジニア認定データ解析試験を全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターで実施しています。

各試験の出題範囲や教材、受験料などの詳細については以下URLをご参照ください。

Python3エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定データ解析試験(2020年春開始予定)
認定教材・参考教材について

※基礎試験の出題範囲はPythonチュートリアル第3版からとなりますが、難しいと感じた場合、解りやすい本を読んでからお読み頂くことをおすすめしています。
※主教材を何度か読み直すことで何度か読み直すことで合格している方が多いようです。
※本講演で利用した資料(出題・解説した問題を含むこちらでご確認頂けます。)

◆合格に向けて(吉政)
認定スクールで受講することをおすすめしますが、すべての講師がPythonicを理解しているとは限りません。受講する際には講師のプロフィールをご確認頂くことをおすすめします。Pythonicに書かないとPythonの特長が損なわれてしまいます。全出題が「Pythonic」に基づいているので、そもそも「Pythonic」を理解する必要があります
また、座学だけではなく、スクールを利用することで実際にプログラミングを行ってみるとより理解が深まりますので、ぜひチャレンジしてください。
チュートリアルに関しては翻訳者によって言葉が違うことがあるため、当試験においてはオライリー社が出しているPythonチュートリアルを推奨しています。

◆最後に
吉政)基礎試験は申込開始後、2時間で200名分がソールドアウトしました。なぜこれだけの勢いがあったのかと言えば、システムにおいて分析をしないシステムはどの程度あるのかという点や、人工知能AI機械学習は業務系のシステムに今後入ってくると想定される点にあると考えています。AIや機械学習の大半はPythonです。そのため、エンジニアとして今後やっていく中でPythonという言語は知っておいて損はない言語です。また、これから持っていて当たり前の時代が必ずやってくるとも考えています。その時にPythonicと文法を理解して書けるようになっておくと、エンジニアとしての幅が広がると思います。当試験をその理解度のチェックに使って頂ければ幸いです。

寺田)Pythonicとは何か?とはこの15年ほどグローバルで議論されています。Pythonらしさやフィロソフィーという考えは、Pythonを作る上で、また、標準ライブラリーに入れる上で、そういったことを意識しなければプログラムが煩雑になってしまい、メンテナンスできなくなってしまうというところが始まりです。また、Pythonを使って自分たちがコードを書くときに、誰もが理解でき、誰もがメンテナンスでき、同じようなコードが書けるようにするという面もあります。スタイルコーディング規約などもありますが、それらはPythonicという考え方に基づくのだということを意識して欲しいと考えています。

◆資料と公式メディアのご紹介
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