Python3エンジニア認定データ分析試験2026年1月に改定します。

こんにちは、Pythonエンジニア育成推進協会 顧問理事の寺田です。私は試験の問題策定とコミュニティ連携を行う立場です。

当協会が提供するPython3エンジニア認定データ分析試験は、お陰様で公開後、多くの方に受験頂き、ご好評いただいています。

そのデータ分析試験を2026年1月に改定することが決まりました。今回で2度目となる改定ですが、本稿では本試験の改定に関するお話をしたいと思います。

■Python3エンジニア認定データ分析試験改定の目的

Python3エンジニア認定データ分析試験の主教材である「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」の第3版が2025年5月に出版されました。

現行の試験はPython3.10をベースとして解説されている第2版から出題しています。現在の最新バージョンが3.14のため、4つマイナーバージョンが上がっていることになりますが、この3.10から3.14にバージョンアップが進むまでの間に、各種ライブラリのバージョンも上がっており、内容的にちょっと古くなっていました。

そこで、対象をPython3.13にバージョンを上げることを目的として主教材が改定され、これに伴い、データ分析試験の方も改定することになりました。

とはいえ、主教材の5章構成の内、1章から4章までが試験範囲となっていること自体に変更はなく、今まで学習してきたことが失われるといったことはありませんし、すでに合格された方々がもう一度受験する必要は概ねないだろうと考えています。

■主教材の改定ポイントと学習方針

改定された主教材はPython3.13をメインにしています。

大きな変更点はNumPyとpandasのバージョンが大きく上がっていることによる部分になります。

  • NumPy

現在、NumPyの主流は2.x台になっています。2版ではNumPy1.22で解説されていましたが、3版では2.2で解説されています。

多少、スカラーの戻り値のデータ型が表示上変更されているというようなマイナーな変更はありますが、大きな変更点はありません。

  • pandas

2版では1.4で解説されていましたが、3版では2.2で解説されています。

引数の一部や、戻り値の型の部分で若干の変更点があります。また、インデックスデータを変更するときの方法を.locで説明されていましたが、2.0以降では.loc での置き換えができなくなったため、ブラケットアクセスでデータを置き換える形になっています。

  • 学習方針について

つまり、これまで勉強してきたことから、少しバージョンアップして、Python3.13やNumPy2.2、pandas2.2に合わせた環境を整えて実行すれば、同じような結果が出る、または、その変更点を知ることによって、さほど難しくなく試験に臨めるんではないかなというふうに思っています。

学習内容自体に大きな変更はなくとも、改定に伴い、ある一定のレベル感で問題と出題方法を変更していますので、これまで模擬試験などで傾向と対策を立てていたような方にとってはこれまでとは対策方法が少々異なってくるのではないかと思います。

試験自体はあくまでも選択式の試験であるため、どこまで理解できているかを明確に問うには少々難しい部分ではありますが、そうした部分を払しょくできるように我々も挑戦し続けています。これまでとは少し異なっている可能性があると考えておいていただけると良いかと思います。

実際に、新旧の主教材を比較してどこが異なっているのかを見ていくことはとても大変だと思います。ただ、古い主教材で学習していたからといって、絶対に合格できないといった形にはなっていないはずです。また、これから学習される方は3版を手に取っていただいて、学習頂く必要はあるかと思います。

■さいごに

さて、今回改定のお話をさせていただきました。

Python3エンジニア認定データ分析試験においては、まずはデータ分析の基礎的な部分を幅広く知ってもらうことで、データ分析エンジニアとしてのスタートラインに立てることを証明するための試験になっています。そのため、実践的にデータ分析をしていないから合格できないということではありません。

データ分析をこれから始めようという人たちの入門的な存在になってほしいと考えていますので、これからデータ分析をやってみたい、データ分析はどうすればできるのかと考えている方に受けてもらえればと思います。また、これまでデータ分析をやってきた方の中で、網羅的な勉強をしたことが無かったという方は、自信をつけるためにこの試験を使っていただければ、ある一定のレベルの網羅性を持った学習ができていると保証されますので、ご活用頂ければと思います。

出題範囲や受験方法などについては、以下の記事をご参照ください。

「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」を2026年1月5日より改定

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